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「やりがいしか、ない」


インタビュー

◎原案・演出・上演台本◎
たいらのまさピコ(河原雅彦)

レキシで音楽劇をつくりたい。
そう思い立ってから、早5年くらい経ちます。
実は意外と、温め続けてきた企画なんです、これ。


 レキシの何が好きって、その多様な音楽性と、一見ふざけてるようで実はインテリジェンスが溢れまくってる歌詞世界、そして池田さんご本人の、基本おどけつつも実は繊細で驚くほどに真摯でサービス精神旺盛なキャラクター……ようするに全部ですね。全部ひっくるめてレキシですから。

 歌詞については、その名の通り日本の歴史を題材にしているわけですけど、新曲がリリースされるたびに「えっ、ここ(人物・事件・制度など)をそう歌う?!」ってニマニマが止まらないというか。『古墳へGO!』とか『僕の印籠知りませんか?』なんてフレーズ、まず常人には考えつかないですよ。

 曲調もゴリゴリファンキーだったりR&Bだったり歌謡曲風だったり、思わず目頭熱くなるほどロマンチックなバラードだったりで、そのどれもがスーパーキャッチー。こういうアプローチで歴史を伝えるってこれまでには無かったですよね。池田さんの歴史に対する深い愛情が、曲を通して雪崩のように伝わってきます。

 なので、この作品のテーマは愛。レキシと歴史からインスパイアされるに、『愛の始まり』がふさわしいんじゃないかって。

 とはいっても、通常のミュージカルみたいに物語に合わせて歌詞と曲を作るのではなく、すでにあるレキシさんの曲で話をつくっていくわけですから。使用曲やその曲順ひとつひとつがストーリーに大きく影響するので、相棒の大堀光威くんにあーでもないこーでもない言いながら、慎重、かつフレキシブルに物語を紡いでいます。こうした作業は本当に特殊で、とっても骨が折れる作業なのですが、ま、一番肝になるのは"遊び心"ですかね。池田さんの楽曲すべては、それが下敷きになってると思うので、あまり真面目にやっちゃうと、曲と物語がどうにもマッチしなくなる。や、燃えますよ。骨が折れるってさっき言いましたけど、絶対他の人には預けたくない楽しい作業です。

好きだからこそ、素敵に伝えたい。


 ということで、とっても素敵なキャストに集まってもらいました。まずは、山本耕史さん。今回、初めてご一緒するんですが、パブリックイメージとはかけ離れた残念な男の役をやってもらおうと思ってます。まあ、結局カッコいい人はなにやっても最終的にカッコよくなっちゃうんですけどね。彼についてはギャップと王道、その両方を活かしていきたい。そしてヒロインは、やはり"はじめまして"の松岡茉優さん。とってもキュートで、めちゃめちゃクレバーですよね。僕、彼女のこと、ある種の天才だと思ってますもん。彼女には変な話、今回仕事だと思わないで欲しいです。松岡さんに限らず、この演目に関してはそんなデタラメでお気楽な感覚が特に必要だと思うんです、レキシですから。仕事に対してまっすぐ真摯に臨む印象の松岡さんには、とにかくお気楽でいて欲しい。

 自分と近しいところでは、僕的に日本一の舞台女優だと思っている高田聖子さん。そしてようやく一緒に舞台をともに出来るという意味でも念願の八嶋智人くん。八嶋くんとは二十代前半からの知り合いなんですが、つくづくこのタイミングでよかったなと思いますね。なんたって劇団シキブ(レキシのPV『SHIKIBU』に出演)ですから。レキシにゆかりのある俳優さんが絶対必要だと思っていたので彼の存在はとても大きいです。藤井隆さんも、愛嬌と熱量、技量、力技……俳優として必要なすべてを兼ね揃えた稀有な存在ですよね。このお三方はいずれもお客に愛される天賦の才を持ち合わせていますから、演出家としてはとっても心強いです。

 佐藤流司くん、井上小百合さんももちろん初めて。畑が違うので、僕なんかはなかなか巡り会わないタイプの表現者ですよね。けど、若い人たちと仕事するの大好きなんですよ、僕。それぞれがそれぞれのフィールドで培ってきた大きな武器があるはずなので、それを臆することなくいかんなく発揮してもらって、不慣れだったり分かんないことは、そっちも臆することなくまずは当たって砕けて欲しいです。伸びしろはベテラン勢より遥かに持ってることが若さの強みですから。最初から「どうしたらいいですか?」的な指示待ちじゃなく、彼らが稽古場で前のめりな姿を見せれば、頼りになる俳優陣も揃ってますし、自然と支え合え、寄り添える関係が築けるんじゃないかな。

 振り付けと出演で入ってもらう「梅棒」とのコラボも刺激的ですよね。主にJ-POPを使いながら、ストーリー性豊かな構成を、様々なアイディアを駆使してダンスで魅せていく「梅棒」は、まさにこの作品のコンセプトにぴったり。しかも主宰の今人くんは、もともとレキシが大好きらしくて、それも縁だなあって。

 ちなみに、今現在僕が舞台でやろうとしているシロモノは、演劇だけどちっとも普通の演劇ではない、そんなキテレツな作風です。演劇というよりは出し物に近いかも知れないし、なんなら公開バラエティな感さえある。そもそもレキシの曲を使うということは、色々な時代にぴょんぴょん話が飛ぶわけで、そうなると場面転換や衣裳の数もハンパないわけで、ほっといてもデタラメで賑やかなショー仕立てにはなる。とはいえ、僕も一応演劇人の端くれですから。一本芯の通った話にはたどり着きたい……。いやはや考えただけで大変ですよ(苦笑)。この手の演目は得意科目だとはいえ、あまりにやることが多すぎる。まさにやりがいの塊です。

 台本をつくるにあたって、レキシの色んな曲を改めて聴き込んでいるんですが、当たり前ですが名曲の宝庫です。池田さんの視点で歴史を見つめ直すことで、"歴史って、要は人間ドラマの積み重ねなんだな"とか"こういうあれこれがあって今があるんだな"って、そんな思いが日々グルグル頭を巡って、最早にわか歴史マニアと化しつつある(笑)。

 そんなレキシや歴史を、よく知らないお客さんにも手放しで楽しんでもらえるような作品を目指したいし、同時に大勢のレキシファンやキャストのファン、演劇・ミュージカル好きの方々すべてに響くエンタメを提供できればな、と。僕は演劇人ですけど、演劇のお客だけ楽しめればいいなんてそんなケチなことを考えるタイプではないので。そういうのって、ある種の逃げだとも思うし。そうなると改めて、この作品ならではのオリジナリティが重要ですね。唯一無比な池田さんの個性を作品に反映させることで、世界のどこにもないチャーミングなステージになることだけは今からお約束します。

 今年メジャーリーグでも、大谷翔平選手のことをどうジャンル分けしたらいいかで論争になったじゃないですか。この舞台もそれぐらいのスケールで、「レキシも歴史も、ついでに演劇も万歳!」ってことになったらいいなあ。。
ではでは、応援の程よろしくお願いいたします!
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